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フッ素、無機、弾性塗料で塗り替えする際に気をつけたい外壁材との相性
基本的な性能も高く、耐用年数も長い、フッ素塗料や無機ハイブリッド塗料。高性能で知られるこれらの塗料ですが、実は塗ることができる外壁材が限られる、塗る外壁材を選ぶこともあることをご存知でしょうか。
高性能な塗料だからといって、どんな外壁材でもそのスペックを発揮できるとは限らないのです。
【動画で確認「外壁材と塗料の相性」】
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
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動画で見たいという方は是非ご覧ください!
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外壁塗装の際の注意点
塗料と外壁材には相性が存在するって本当!?
世の中には実に多くのさまざまな塗料が存在します。一般的な戸建て住宅の外装を例にあげてみても、外壁と屋根には違う建築資材が用いられていることがほとんどです。
外装には木部もあれば、金属の部分もありますし、塀などにはコンクリートや金属が使われています。これら建築資材に合わせた塗料がそれぞれ存在するので、その種類も多くなるのです。
建物の塗り替えの際、金属用の塗料で木部を塗ろうとする人はまずいません。
それぞれ専用の塗料が用意されているので、違う素材の部分に塗っても長持ちしないことが明白だからです。
外壁塗装に関しても、これは同じです。現在の戸建て住宅の場合、外壁はモルタル、窯業系サイディング、金属サイディング、ALCが大半を占めています。これらの外壁に合わせ、下塗り時も、中塗りと上塗り時も、最適な塗料を選ぶというのが長持ちさせる秘訣なのです。
相性というと、感覚的な感じが否めませんが、それぞれの工程において外壁に対して最適な塗料を選ぶことだとお考えください。
モルタル、窯業系サイディング、金属サイディング、ALC、各外壁材にはさまざまな特徴があり、さまざま利点と弱点が存在します。それら特徴、メリット・デメリットを理解した上で塗料を選ぶというのが賢い外壁塗装の方法なのです。
特徴を抑えた上で、デメリットをカバーしてくれるような塗料を選びましょう。
各外壁材において何を重視すれば間違いがないかを表にしました。それぞれの外壁材で重視すべき塗料の性能がかなり違うことが分かると思います。各外壁材で弱点やデメリットとなっている部分をサポートしてくれる性能を持った塗料でないと相性が悪いものとなってしまうのです。
それでは、それぞれの外壁材にあった塗料について詳しく見ていきましょう。
セメントに砂を混ぜ、練り上げたものがモルタルです。これを下地に貼られたラス網という金網に塗りつけて外壁を形成していきます。モルタル自体に防水性はなく、塗装することによって防水性を保持しています。現在では工法なども進化し、以前よりもクラックなどが入りづらくなりましたが、それでもひび割れやすいことには変わりありません。
ひび割れのうち、ヘアークラックと呼ばれる幅0.3mm未満のものはさほど気にする必要ないと言われています。
0.3mm以上の構造クラックと呼ばれるものは雨水の浸入や外壁の剥離に繋がりますので、早急な点検が必要です。
モルタル外壁で相性の良い塗料を選ぶためのポイント!
クラックへの追従性
クラックに追従する塗膜を持った弾性塗料が最も塗り替えに適した塗料となります。また、塗膜自体で防水性を保持しているだけで、水が染み込みやすい外壁です。傷など水が染み込んだ場合のことを考えて、透湿性も重視したいところです。純度の高いアクリルを使用した塗料は塗膜の伸縮性も高く、耐用年数も長いのでお勧めです。
セメントに繊維を混ぜ込み、成型した外壁材で工場で生産されています。こちらもサイディングボード自体に防水性はなく、塗装によって防水性を保持しています。
築熱しやすいという特徴があり、そのことによって塗膜が膨れるといった不具合が発生します。
築熱と、雨水の浸透と乾燥を繰り返すことでサイディングボードが反るという変形も発生します。
どんな建材でもそうですが、水は強敵です。
窯業系サイディングで相性の良い塗料を選ぶためのポイント!
透湿性の高い塗料
湿気だけを通過させる塗膜を持った透湿性の高い塗料をお薦めします。サイディングボードの意匠性に拘りたいという方でクリア塗装したい方、そのリクエストにもお答えできます。透湿性の高い塗料でクリア塗料がありますので、こちらを選択してください。
文字通り金属を加工し、外壁材にしたものです。使用される金属にはステンレス、アルミ、ガルバリウムがありますが、ステンレスやアルミは高価なので、一般的な住宅においてはガルバリウムが主流です。このところ、新築物件でも金属サイディング外壁の建物が増えています。一番の弱点は錆なので、傷やもらい錆に注意してください。錆が出てしまった場合は除去してから塗装します。金属なので表面が高温になりやすく、弾性塗料は不向きです。
金属サイディングで相性の良い塗料を選ぶためのポイント!
シーラーやプライマーが重要
金属系サイディングが普及しはじめたのは最近であり、フッ素コートや親水性加工されているケースもあります。そういった加工を施された金属系サイディングは塗料が付着しないことも多く、適切なプライマーやシーラーを使用することが求められます。パーフェクトトップは下塗り材を変えるだけでほとんどのものに塗装できる上、透湿性も高いので人気のある塗料です。
軽くて丈夫、断熱性も、遮音性も高く、しかもコンクリートだから燃えないというのがALC外壁の特徴です。こう書くと良いこと尽くめなのですが、ALCにも弱点があります。
多孔質(細かい穴が無数にある)なので、極めて吸水しやすいのです。健全であれば、無数の細かい穴は塗膜に覆われているため、吸水することはありません。
多孔質(細かい穴が無数にある)なので、極めて吸水しやすいのです。健全であれば、無数の細かい穴は塗膜に覆われているため、吸水することはありません。
ALCで相性の良い塗料を選ぶためのポイント
透湿性の高い塗料
ALC外壁は吸水させないというのが一番なのですが、シーリングの劣化や飛来物などよる傷で雨水を吸水してしまうこともあります。その場合、いかに早く吸水した水分を排出するかがポイントになります。湿気が外壁内部にこもらないよう透湿性の高い塗料を使用するのが一番です。
相性が悪いわけではないが
極めて塗料が付着しにくい外壁材も存在する
極めて塗料が付着しにくい外壁材も存在する
21世紀以降、極めて汚れにくく、いつまでも綺麗が長続きする外壁材が急速に広まりました。
外壁に付いた汚れを分解する光触媒、色褪せしにくい無機系ハイブリッド塗料、雨によって汚れを落とす親水性機能、汚れにくさを実現するフッ素コートなどの技術などが実用化され、外壁に応用されたのです。
これらは素晴らしい技術なのですが、同時に外壁塗装しにくいという面も含んでしました。汚れが付きにくい分、塗料も付着しづらいのです。これらは難付着サイディングと呼ばれています。
外壁に付いた汚れを分解する光触媒、色褪せしにくい無機系ハイブリッド塗料、雨によって汚れを落とす親水性機能、汚れにくさを実現するフッ素コートなどの技術などが実用化され、外壁に応用されたのです。
これらは素晴らしい技術なのですが、同時に外壁塗装しにくいという面も含んでしました。汚れが付きにくい分、塗料も付着しづらいのです。これらは難付着サイディングと呼ばれています。
高性能塗料だからどんな外壁でも対応できるわけではない!
高性能塗料の落とし穴
一般的に塗料の性能と価格は比例しており、耐用年数が長く高性能なものほど、高くなります。 お金に糸目をつけないというのなら、高性能なものを選んでおけば間違いないというのはある意味正解なのですが、実は高性能なものほど外壁材との相性を見極めなくてはならないケースが多くなってきます。
外壁塗装の塗料において、高性能とは美観などを含めた寿命の長さのことだとお考えください。相性が悪いと想定している耐用年数よりも持たないということも発生します。寿命が長いからこそ、気をつけたいポイントでもあるのです。
塗料と外壁の相性とは
外壁材の特徴を見据えた上で開発された製品であるかということ
一般的に高性能な塗料というとフッ素塗料や無機系ハイブリッド塗料が挙げられます。
これらフッ素塗料や無機系ハイブリッド塗料は耐用年数が長いのはもちろんのこと、どちらも塗膜が固いことが特徴です。
塗膜が固いことは表面が傷つきにくく、汚れにくさにもつながるのですが、柔軟性がないため、割れやすいという特性も持っています。
これらフッ素塗料や無機系ハイブリッド塗料は耐用年数が長いのはもちろんのこと、どちらも塗膜が固いことが特徴です。
塗膜が固いことは表面が傷つきにくく、汚れにくさにもつながるのですが、柔軟性がないため、割れやすいという特性も持っています。
外壁材の中でもひびやクラックの入りやすいのがモルタル外壁です。モルタル外壁に塗装した場合、モルタルにひびやクラックが発生してしまうと、それに追従できずに塗膜にも亀裂が入ることになります。亀裂が入った部分はその大きさにもよりますが、雨水などが浸入してきますので修復が必要になってきます。
つまり、フッ素塗料や無機系ハイブリッド塗料はモルタル外壁に対して相性が悪い塗料となります。
つまり、フッ素塗料や無機系ハイブリッド塗料はモルタル外壁に対して相性が悪い塗料となります。
もちろん、塗料メーカーではモルタル外壁にもフッ素塗料や無機系ハイブリッド塗料を塗れるよう、弾性を持ったフッ素塗料や無機系ハイブリッド塗料を製造・販売しております。
こちらを使えば、モルタル外壁にもフッ素塗料や無機系ハイブリッド塗料を塗装できますが、街の外壁塗装やさんではより伸縮性が高く、耐用年数もほぼ同じアクリル100%塗料での塗り替えをお薦めします。
こちらはモルタル外壁のクラックが入りやすいという特徴を見据えた上で塗膜に伸縮性を持つ弾性塗料として開発された製品であるからです。
こちらを使えば、モルタル外壁にもフッ素塗料や無機系ハイブリッド塗料を塗装できますが、街の外壁塗装やさんではより伸縮性が高く、耐用年数もほぼ同じアクリル100%塗料での塗り替えをお薦めします。
こちらはモルタル外壁のクラックが入りやすいという特徴を見据えた上で塗膜に伸縮性を持つ弾性塗料として開発された製品であるからです。
前述の通り、モルタル外壁に発生するクラックに追従するため、塗膜に伸縮性を持たせたのが弾性塗料です。モルタル外壁にクラックができても、塗膜が割れることなく伸びていきます。塗膜に亀裂が入ることがないので、雨水の浸入も抑えられるというわけです。
これまでの紹介ですと、この弾性塗料はフッ素塗料や無機系ハイブリッド塗料よりも完成度が高い塗料であるという印象を与えてしまっていると思います。
本当にそうなのでしょうか。
これまでの紹介ですと、この弾性塗料はフッ素塗料や無機系ハイブリッド塗料よりも完成度が高い塗料であるという印象を与えてしまっていると思います。
本当にそうなのでしょうか。
現在の住宅の外壁の主流は窯業系サイディングです。この窯業系サイディング、非常に蓄熱しやすいという弱点を持っており、真夏では表面温度が60℃を超えると言われています。
例えば、この窯業系サイディングに雨水が染みて、その後に真夏の日差しに照らされたらどうでしょうか。サイディングボードの目地部分のシーリング材は傷みやすく、ここから雨水が浸透してくることもあります。
真夏の日差しに照らされれば、窯業系サイディングに染みた雨水は水蒸気へと変化します。水蒸気の体積は水の1700倍です。
例えば、この窯業系サイディングに雨水が染みて、その後に真夏の日差しに照らされたらどうでしょうか。サイディングボードの目地部分のシーリング材は傷みやすく、ここから雨水が浸透してくることもあります。
真夏の日差しに照らされれば、窯業系サイディングに染みた雨水は水蒸気へと変化します。水蒸気の体積は水の1700倍です。
逃げ場がなくなった水蒸気は塗膜を膨れさせてしまうのです。弾性塗料の塗膜はもちろん、弾性がありますから、風船のように膨らんでしまうこともあるのです。こういった場合、塗膜が固いフッ素塗料や無機系ハイブリッド塗料では無惨にも剥がれてきてしまいます。
現在では弾性塗料にも、フッ素塗料や無機系ハイブリッド塗料にも湿気だけを通過させる透湿性を持った塗料が存在します。こういった塗料ならば、塗膜が膨らむことはありません。
現在では弾性塗料にも、フッ素塗料や無機系ハイブリッド塗料にも湿気だけを通過させる透湿性を持った塗料が存在します。こういった塗料ならば、塗膜が膨らむことはありません。
弾性塗料は優れた塗料ではありますが、クラックが発生しにくい窯業系サイディングにおいてはその機能は必要なく、膨れてしまいやすい柔らかい塗膜のことを考えれば、やはり相性の悪い塗料となります。
何はさておき、高い透湿性を持った塗料で塗るのが最適なのです。
何はさておき、高い透湿性を持った塗料で塗るのが最適なのです。
塗料と外壁材の相性のまとめ
- 高性能な塗料だからといって全ての外壁材で
その性能を発揮できるわけではありません - それぞれの外壁材の特徴を知れば相性のいい塗料も分かります
- 相性が悪いわけでないが難付着サイディングも塗り替えしづらい外壁です
- フッ素塗料や無機系ハイブリッド塗料と相性が悪い外壁もあります
- 弾性塗料と相性が悪い外壁もあります
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