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外壁塗装を考えた時、気をつけなくてはならないポイント
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
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お住まいの塗り替えを業者任せにするのは失敗と後悔の元です
『工事なんて業者任せになっちゃうからどうしようもないのでは?』とお思いの方もおられるでしょうが、それは間違いです。
契約前に「どういった工事」を、「どのような工程」で、「どのように行うか」の説明を業者に求めることもできますし、普通の業者だったら、嫌がらずに何度でも詳細を教えてくれます。
また、工事中であっても、その日の工事開始時や工事の終了時に本日の作業を報告してくれるはずです。契約と違うことが行われていた場合はその経緯を聞くこともできますし、修正してもらうことも可能です。
『素人が玄人に口を出してもなあ』と思う方もおられるでしょうが、疑問は何でも聞くのが一番です。街の外壁塗装やさんはどんなことでもしっかりとお答えします。
外壁塗装の成功は養生から
お隣との間が広く、足場や作業スペースにも充分な余裕があるといった建物なら良いのですが、日本で戸建て住宅が建てられる住宅地は区画の大きさがほぼ決まっており、それが左右前後に並んでいるといったところがほとんどです。
お隣同士の距離もほぼ同じで、それなりのスペースはあるものの、大きな余裕はないといったところがほとんどではないでしょうか。
都市部の住宅密集地ほどではないものの、こういったところでは高圧洗浄時の水飛沫がお隣へ越境してしまう、塗料が飛散してしまうといったことも起こりえます。
こういったことを防ぐのが養生です。仮設した足場に飛散を防止するメッシュシートを張るのはもちろんのこと、お隣との境になっている塀に養生をしたり、許可を得た上でお隣のカーポートに養生をすることもあります。
お住まいの塗り替えがうまくいっても、ご近隣との遺恨を残したのでは外壁塗装が成功したとは言えません。
こういったご近隣とのトラブルを防ぐ配慮は現在では常識です。実をいうと養生は腕の良い業者かどうかの物差しでもあります。
職人の世界では腕の良い職人は段取りや手際がいいといわれます。もちろん、これは養生にも当てはまるのですが、見るべきポイントは他にもあるのです。
例えば、塗る場所から結構離れていて、塗料の飛散などは起こらないような植栽に養生をしていたら、貴方はその人をどう思いますか。「丁寧な仕事だなあ」、「万が一のことも考えているのだなあ」と思った方は半分だけ正解です。
実はこの職人、丁寧で万が一のことも考えているのはもちろんのこと、自分がその現場で作業するにあたり、その影響がどこまで及ぶかをこれまでの経験から正確に予測しているのです。
結果に備えて養生しているということはほぼ間違いを起こさないでしょう。これだけでも相当、腕が良いことが分かると思います。
養生というと「塗らない部分に塗料が付着することを防ぐ」のが目的とされていますが、実は塗らない部分と塗る部分の境目のラインを綺麗に見せる目的の方が大きいのです。
細分化し、丁寧さを追及していけば時間はかなりかかります。お客様の目から見て、『手際がいいなあ』よりも『やけに時間をかけているなあ』の方が仕上がりに期待できることは間違いありません。
塗装する面に対しての塗料の適合テストをしていますか
築年数を経たお住まいや外壁塗装が数度目というお住まいだと、使われている外壁材の詳細が分からなかったり、以前の塗装にどのような塗料が使われていたか分からないことがあります。
いまいち詳細が不明なまま、外壁塗装をしてしまうとメーカーの期待耐用年数前にひび割れてきてしまったり、塗膜が剥がれてきてしまったりと不具合が発生することが稀に起こりえます。
よく「塗料との相性が悪かった」というのですが、こういった不具合のほとんどは化学変化が発生した結果です。世の中に出回っているほぼ全ての塗料は化学の結実なのですから、相性という曖昧な言葉を使うのはどうかと思うのですがいかがでしょうか(分かりやすいのは認めますが)。
結果的にその下地に対してその塗料は不適合だったわけです。
不適合だった理由は下地と塗料の電荷が同極性だった(下地と塗料の電気的性質がプラスとプラス、もしくはマイナスとマイナスだったので弾きあってしまい、定着しなかった)など、科学的に説明できます。
最近の塗料は高性能なので、以前の塗り替えから数年以内に塗装をしなければ、こういったことは起こらないことがほとんどです。
街の外壁塗装やさんでは万が一のことを考え、お客様からのお許しを得られれば、部分的に塗装してテストを行うこともございます。
もちろん、数日間のテストで剥がれや割れは起こりませんが、定着率で適合しているかどうかを判断することは可能です。
現在ではこうした不適合を帳消しにするシーラーなどもあるので、その使用をお薦めすることもあります。
下地調整で外壁塗装を長寿命化することができます
外壁塗装してお住まいが綺麗になるのは当然ですよね。
外観の美観と外壁の防水性能が業者から受けた説明とほぼ同じ寿命を迎えてはじめて成功と言えるわけです。ここが外壁塗装の一番難しいところと言えるでしょう。
外壁塗装の塗料についてはメーカーが指定しているとおりの塗り替えをすれば、ほぼメーカーが設定している耐用年数と同じ程度以上の寿命が期待できます。
一方、下地調整については塗料の取扱説明書を見ると、「高圧洗浄なとで充分に汚れを落として…」、「クラックやひび割れがある場合は充分な処理を行って…」などほとんどのメーカーでは詳細に説明されていません。
まあ、塗り替えリフォームだけでなく、新築の塗装にも使われるわけですから、入念な下地処理とは無縁なところもあるのである程度は仕方ないと思います。
外壁材別 下地調整の方法
窯業系サイディング
セメントと木質系繊維を混ぜ合わせ成型したものなので、表面の化粧(塗膜)を貫通している傷などからは水が染み込みやすい。
水が染み込みやすくなっている部分、緩んだ釘の穴やひび割れ、欠けやにパテや樹脂、シーリング材を塗りこみ、防水を行う。
モルタル
クラックが発生しやすいので、その大きさの方向によって適切な処理が求められる。0.3mm未満の隙間は処理しなくても大丈夫だが、それ以上は樹脂の充填が必要。
大きな幅のクラックに関してはVカットやUカットを行い、シーリング材やエキポシ樹脂を充填する。
クラックが多く発生している場合は大きな動きに追従できるUカットの方が適切。
金属サイディング(ガルバリウム)
表面に発生した錆をしっかりと除去した後、全体的に錆止め塗料を塗布する。
どんな外壁材でも水分が大敵となります。その浸入や直接の接触を防ぐように処理するのが下地処理の基本です。
保証期間の長短にも注目
「塗装する面と塗料の科学的な適合についても知識があり、それを元にテストを行える」、「下地調整についても知識と経験があり、適切な処理が行える」、この2つの条件が揃ったら、どうでしょうか。外壁塗装の保証期間を長くできますよね。
良い業者というのはやっぱり保証期間も長めに設定できるのです。中には保証期間を長めに設定し、それでお客様と契約しようとする業者も出てきます。
そういった業者は「ちょっと築年数が長めなので、保証は短くなってしまいますね」と言ってきたり、「塗装する面と塗料との相性が分からないので規定の保証が付けられるか分かりません」と曖昧な言葉でお茶を濁します。
新築から数年で外壁塗装をおこなった建物と建築後数十年を経ている建物で同じ保証をするというのはさすがに無理がありますが、優良業者なら極端に保証が短くなることはありません。建物は部位ごとに傷み具合が違います。
優良業者であれば、「この部分は傷みが激しいのでかなり短い保証になってしまいますが、こちらは傷みが少ないので弊社の規定通りの保証期間を付けられます」と保証に関してもしっかりとした説明があるはずです。
築10年前後の最初の塗り替えでどの部分も一律に保証を極端に短くしてしまう業者は何か問題を抱えているはずです。
工事や工程、塗装面との塗料の科学的適合、下地調整の仕方、保証内容は外壁塗装の際に絶対に気をつけるべきポイントです。契約する前にしっかり説明を受けておきましょう。